その他の東福寺(1000hit記念)
ここでは余り島津とは関係のないその他の東福寺の名スポットの幾つかを紹介します。
龍吟庵(即宗院門前より撮影) 中は撮影不可でした。
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木立の向こうで分かりにくいですが、国宝の方丈を持つ龍吟庵です。
ひわだ葺きの屋根がその国宝です。
禅宗の建物であるにもかかわらず跳ね上げ格子の窓など寝殿造りの要素を残していると言われています。
方丈周囲の庭は昭和に入ってから整備された重森三玲の作の枯山水で、かなり斬新です。
島津義久はここ宛に手紙を送っています(詳しくはこちら)。即宗院の再建などで世話になることも多かったのでしょうか。
※通常非公開 たまに秋頃に特別公開していることあり(2004年はラッキーなことに公開していました)
臥竜橋より見た通天橋(左側フラッシュ無し、右側フラッシュ有り) ※クリックすると拡大写真を別ウィンドウで表示します
CMでもおなじみの光景です(^^;) 逆光でどうもすいません…
東福寺は三之橋川という川をまたいで建てられていますが、その川の谷に東側より「偃月橋」「通天橋」「臥竜橋」と3つの橋が架かっています。一番西側にある臥竜橋から見るとこのおなじみの光景に。ちなみに通天橋ですが紅葉シーズン中だけ通行料金お一人様¥500円も取られます…。こちらの臥竜橋がお薦め。
※臥竜橋の方は当然ながら通年無料。
同聚院(こちらは2003年秋に撮影した物です)
左:本堂、右:正門 夕方撮影したので逆光の上に暗くてすみません<(_ _)>
ここは藤原道長が法性寺に建てた「五大堂」の系列を組む塔頭で、東福寺が建つ前からの古い歴史を誇っている。が、現在建っている建物は後世に再建された物。中に安置された不動明王だけが当初の物で重要文化財。仏師寂朝の父・康尚の作とされる。
※境内は夕方5時ぐらいまで自由。仏像は通常は拝観できないみたい。
金剛最勝院(九条兼実墓)(この写真は2003年に撮影)
藤原忠通(承徳元(1097)〜長寛二(1164))の後妻である藤原宗子(〜久寿2(1155)/9/14)が建立した金剛最勝院。但し、金剛最勝院自体は早くに衰亡したらしく、実は昭和46(1971)年になって再興された物。明治時代に当時の九条家の当主だった九条道孝が探し出したという九条兼実の墓の上に立っているという。道孝はこの一帯の発掘を行って、平安時代の墓数基を探し出し、そこを家祖である藤原(九条)兼実並びに九条家一族の墓地と推測した。
但し、これらの墓のうちのどれかが九条兼実の墓である可能性は現在では否定されているらしい…。
※境内は自由だが、一般家庭の墓しかないです。八角堂から奥は立入禁止。
南明院(2003年に撮影)
東福寺の南門を出たところに並んでいる塔頭の一つ。この名前を来てぴんと来た人はかなりの戦国時代通。ここは豊臣秀吉妹・徳川家康後室の旭姫の墓所である。この塔頭の横の道を登ると藤原俊成や兆殿司(吉山明兆)の墓があるらしいです。
が、どこが入り口なのか全く分かりませんでした(T_T)
※拝観謝絶。
芬陀院(ふんだいん)
左:通称「雪舟の庭」 右:昭憲皇太后が使っていた文机(両方とも写真は2003年時の物)
ここは元亨年間(1321〜1324)に一条経通が父・一条内経の菩提寺として建てた塔頭。建物は江戸時代に入ってから2回も炎上し、現在残っているのは江戸中期に桃園天皇の中宮・恭礼門院(一条富子)が自分の御殿を下賜した物。
このような経歴から一条家との結びつきは強く、昭憲皇太后(一条美子)の遺品も多数展示されていた。
一条昭良(いちじょう・あきよし)愛用の茶室・図南亭(となんてい)
左:外観 右:丸窓から見た「雪舟の庭」(CMでも使われた絶景とされてます。これは撮影者がまずいので(ToT))
芬陀院は雪舟等陽作とされる庭もすばらしかったです。
しかもそのお庭も写真撮影OKという、太っ腹(^^;)(注 これは2003年時の話です。)
※拝観OK。拝観料は¥400(2003年現在)
三門(この写真は2003年に撮影した物です)
東福寺は明治に入ってから主な建物を焼失しており(こちら参照)、この門は焼け残った数少ない遺構の一つ。応永年間(1394〜1428)建立で、日本の禅寺では最古最大の三門らしい…。
※外は見学自由。2004年秋には珍しく2週間だけ門の上も拝観できた。兆殿司らによるとされる貴重な壁画や仏像が安置されている。
禅堂(この写真は2003年に撮影した物です)
1347年に建立されたこの建物も明治の火事を逃れた貴重な物。三十三間堂には負けるが細長い建物ではある。「禅堂」とは名前の如く修行僧が座禅を組むための道場。京都には大規模な禅寺が多いが、当初からの禅堂が残っているのはこの東福寺だけらしい。
※拝観不可。
東福寺の非公開寺院ですが、春と秋に2週間ほど限定で公開される場合があります。 公開される場合、発表はこちらであります。「京都古文化保存協会」 |